人工妊娠中絶術は、母体保護法に基づいて行う処置です。法律上妊娠22週未満でしか取り扱いができません。
妊娠12週までの場合は日帰りでの機械的手術を行いますが、12週~21週6日までは中期中絶と呼び入院での陣痛誘発による処置となります。
手術は、必ず母体保護法指定医師が行います。経腹超音波ガイド下に常に子宮を確認しながら手術を行います。
step00
手術前にあらかじめ血液型、感染症等の血液検査をします。
スタッフより手術当日の説明を受けます。同意書をお渡しし、サインをいただきます。
step01
手術当日の朝9時頃に来院してもらい、子宮頸管拡張(子宮口を広げる処置)を行い入院となります。
手術前日等の処置は特に必要ありません。
ラミケンアール、ラミセル、ラミナリアという水分を含むと膨張する棒を留置し頸管の拡張を行います。頸管拡張を一度で行いにくい場合は2時間程あけて2度必要となる場合もあります。
step02
2階処置室に移動し、手術前準備として点滴等を行います。
麻酔は、静脈麻酔で行います。鎮静剤(=眠くなる薬)と鎮痛剤(=痛みを取る薬)の点滴を投与します。
step03
手術は安全な吸引法です。手術中痛みはありません。数分間眠っている間に終了します。手術時間は5~10分前後です。
手術直後に超音波で子宮内に異常がないことを確認します。
step04
手術後は麻酔が完全に覚めるまで、個室にて安静にして休みます。2-3時間ほど休んで目が覚めたら暖かい紅茶をお飲み頂き一息ついて落ち着かれたら退院許可の診察があります。
出血状況の確認、子宮内の血液貯留の有無や遺残の確認をして問題なければ退院となります。
step05
手術1週間後に受診頂き診察を行います。出血の有無や子宮内の遺残の確認。この診察で問題なければ処置後の診察は終了となります。
今後の避妊指導等についてもこの時に説明致します。
手術当日の朝6時まで食事は可。
飲水は10時まで摂取可です。
子宮内容物の取り残し、子宮内感染、大量出血、子宮穿孔などがありますが、どれも非常にまれです。子宮の形状、向き、妊娠週数などによりやむを得ない場合があります。
手術前検査(採血検査) | 約7,000円 |
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処置代 | 10万円 |
中期中絶の場合、胎児がある程度大きくなっているために初期のような機械的な処置は行えず、分娩に近い方法をとる事になります。
方法としては、まず子宮頸管拡張を行い(初期の場合よりも大きく広げるためこの処置に数日要します)、プロスタグランジン製剤などの投与によって人工的、強制的に陣痛を誘発させて流産させます。 翌日に静脈麻酔下に子宮内容物の除去を行う場合があります。入院日数は、通常3-4日程度となります。
非常にまれではありますが、子宮内感染、子宮破裂などの合併症が起こり得ます。
妊娠12週~21週 | 48万円 |
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